2000年9月30日 天候:雨 走行距離:105km
本日は、諫早から轟渓流に行って、もう一度諫早に戻り、島原まで走って船で熊本に渡るコース。このうち轟と島原が名水百選の選定地があるところです。
今日も朝から少し雨が降っていました。しかし、昨日のように寒くはありませんでした。ホテルの隣にあるバス営業所で、轟渓流に行く道を教えてもらいました。バス会社なら道にくわしいと思ったからです。最初に聞いた窓口のお姉さんは美人だったが、よくわからなかったらしく、そばにいたおじさんが丁寧に教えてくださいました。ちょっと残念だったが(?)、ありがたかったです。
諫早湾を見ながら国道207号線で高来町まで行って轟峡に入っていきました。轟渓流は、そこを流れています。高来町までは、平坦で30分余りで着く事ができました。街中から今度は山のほうに進路をとって、どんどん奥に進む事になりました。道路標識はありましたが、そのとおりに行くと集落の中を突っ切る事になりました。結構ややこしいところでした。集落が切れたところで登りに入りました。毎度のことですが、“峡”とつくかぎりは、やはり登りが待っていました。
雨は一時やんでいました。しかし気温の上昇ともに霧が発生し視界は悪かったです。路面は濡れており、側溝の鉄板の上を走るときには気を使います。
しばらく行くと、蛇らしきものが車に引かれてぺっチャンコになっていました。よく見るとマムシでした。また、少し行くといよいよ登りがきつくなってきました。路面を見るとなにやら小さな茶色のものが動いていました。沢蟹でした。普通のアスファルトの道路に沢蟹が歩いているのです。20mぐらいに1匹ぐらいの間隔でいました。車に引かれているかわいそうな蟹さんも当然いました。小1時間ぐらい登ったところで水汲場にでました。山奥でも、車だとすぐ来れるので、次から次へと水を汲みに来る人がいました。私は、なんとなく寂しい気持ちになって、すぐに立ち去りました。それは、汲みに来る人がポリタンクを持ってきて、独りで何十リットルと水を持ちかえるからです。水道の水がまずいのはわかりますが・・・。
別に車で来るのはかまわないが、その環境なり水を味わう余裕を持って欲しいと思いました。確かに近くに住んでいれば、何度も来ているのかもしれません。しかし、それでも季節や天候によって風景は異なるし、名水はありがたく、その場で一口頂くだけでよいのではないでようか?例えば、空調の効いた東京のビルの一室で、最新のデジタル技術をもって、美しい自然の風景を映像と音声で再生し、よく冷えたミネラルウォーターを飲んだとしても、その水はそんなにおいしくはない。それは、その水が、なにも経験を背負っていないからでだと思います。
それよりもむしろ、ハイキングに出かけたときに飲んだ無名の湧水や、子どもの頃、体育の授業の後に、ノドがからからの状態で飲んだ水道水は、たとえ、塩素がたっぷり入っていようともおいしかったはずです。
話は戻って、ついでなので滝を見に行く事にしました。昨日からの雨で、滝の水は増えていて、恐ろしいくらいでした。
淵までいくと、風でしぶきが飛んで来て冷たかった。夏に涼みに来ると良いかもしれないと思いました。行き当たりばったりなので、知らなかったのですが轟渓流は、滝で有名らしいです。
写真を撮り終えて下ると、天気は大分回復していました。次の目的地は、島原湧水群です。今日は熊本まで渡りたかったので、先を急ぎましだ。諫早湾は、悪名高い河口堰で有名なったところですが、その諫早湾を左手に見ながらまた諫早市街地まで戻って島原に抜けました。
なるほど干拓地が多いです。でも、残念ながら何にも使われていないと思われている土地も多いようでした。干拓地にある道を走るので、道は平坦で直線でした。国道207号から国道57号にはいると、風向きが変わり、追い風となったので余計に走りやすかったです。天気もよくなってきて、時たま太陽の光も見えるようになってきました。
国道251号に入り海岸線を走りました。山もいいのですが、やはり海岸線は海が見えて気持ちがよかったです。しかし。国道251号は路肩が狭くトラックも多かったので、少々神経質にはなりました。
やっとの事で島原に入ったと思ったら、また雨が激しく降り出しました。せっかく気温が高かったのにまた寒くなりました。パカーを着て走りましたが、ものすごい雨のため、首とのわずかな隙間から雨が内に入ってきて冷たかったです。今日も道路は水浸しで、川のように流れていました。海岸線なのに真っ黒の雲がたれこめていて、景色はよくありませんでした。そろそろ休憩時間時間でしたが、コンビニもなく雨宿りできるところもなかったので、島原駅まで走ることにしました。
島原駅で雨宿りをしていると、10分ぐらいで空も明るくなったので、観光をしました。ありきたりですが、島原城を見てから、武家屋敷跡をまわりました。武家屋敷跡は、なんとなく三田の屋敷町のような印象を受けましたが、石壁はまったく別物で、独特の作りでした。道の真中に用水路が流れているのが、珍しく感じられました。
その後、お腹がすいたので、シュロス・プラッツというレストランに行きました。残念ながら、夏メニューという事で、名物のざる豆腐は食べられませんでしたが、地ビールを買いました。名水を使用したビールが4種類あり、なかなかおいしかったです。
市内は、島原湧水群と言われるだけあって、いたるところに湧水があり、例えば、親和銀行の駐車場にも“しんわの泉”という湧水あり、その隣で温泉も涌いているという不思議な光景に出会いました。
まぁ、雲仙普賢岳の噴火のこともありますから、温泉があって当然というば当然なのですが・・・。
この泉からすぐ近くの商店街のを少し通り越したところに「鯉の泳ぐまち」があり、1,000匹もの色鯉が飼われていました。そこから南に行った昔ながらの民家の立並ぶ中に、浜の川湧水がありました。
昔から生活用水として大切に使用されてきた水で、上流から4ブロックにしきられ、食料品の洗浄から衣類の洗濯まで各ブロックごろに使用目的が定められていました。
海を半分渡った頃に、雨がまた降り出し、18:00に熊本に着いたときには、土砂降りでした。しかも真っ暗で、港から市街地までは少し距離があるらしく、土地勘のない私は、どちらが熊本市街なのかわかりませんでした。
桟橋を渡りましたが、横風にあおられちょっと怖かったです。港からは片側2車線の道路が続いていましたが、街頭がまったくないので、暗くて路面状況がわかりませんでしたし、激しい雨で、道路が川になっていたので余計に状況を把握しずらかったです。新しそうな道路なので、ガラス片がおっていないことと側溝がない事、後から来る車が避けてくれる事を祈りつつ突っ走るしかなかったです。
40分ぐらい走り、ようやく街灯のあるところに出ました。その頃には、雨も小雨になってきていました。車道を走ると危険なので、歩道を注意して走って熊本駅に出ました。駅の観光案内所は当然閉まっていました。雨でびちょびちょに濡れていたので、観光案内板に出ているビジネスホテルに電話して部屋を確保しホテルにかけ込むことにしました。
その前に、駅のお土産売り場のきんつば屋さんで、きんつばを買った。ガラスごしに機械がきんつばを焼いているのが目に入ったからですだ。神戸の元町にある本高砂屋の“高砂きんつば”が好きな私としては、ちょっと迷いましたが、どうしても甘いものが食べたくて仕方がなくなりました。雨に濡れ、びしょびしょで、しかも1個しか買なかったのですが、かわいい店員さんが熱いお茶を入れてくださいました。冷え切っていたので助りました。ありがとうございました。
余談ですが、“高砂きんつば”は「ほんまにおいしいつば」です。「本当においしい」ではなく「ほんまにおいしい」のです。賞味期限が、製造日以内というところも、おいしさへのこだわりを感じるし、事実、品良い甘さがいいです。大きさも手ごろ。551の蓬莱もそうですが、機械じゃなくて、人が手で造っているところがすぐ隣で見えて、ぬくぬくを買うことが出きるのもここの魅力です。きんつばは、うすい皮にアンが包まれているが、この皮が少し水分を含んで、うすいながらもふっくらとしていないとおいしくありません。きんつばは見かけると必ず買っていますが、やはりこの味に勝るところはないと思います。
さて、観光案内板に出ているビジネスホテルに電話すると、幸いにして一軒目で部屋を確保できました。駅の近くだったのですぐに到着し、熱い風呂に入りました。生きかえる気がしました。昨日とは違い暖かい雨でしたが、熊本に入ってからの真っ暗の中での雨は、さすがに辛かったです。でも、風呂に入ると不思議とそのことはもう忘れていました。
夕食は駅前の居酒屋風のお店で名物の馬刺しの定食を頂いた。刺身は結構いけると思いました。
今日であった皆様、ありがとうございました。おやすみなさい。
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